眠たくなるには

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途方もない旅の途中(パート1)

 途方もねえなー、というのが、初日終わっての感想でした。
 あ、They武道クリエの話です。
 (そしてこれはThey武道クリエについて思ったことを、3つの切り口で書いてみようとおもったうちの最初のひとつです)

 They武道クリエに行くのは去年に次いで二回目で、去年は本当に本当に好きになってすぐだった(歌舞伎で好きになりました)ので、セットリストにときめくこともなく、ただ客席には「お馴染み」なのだろうその曲たちを、本人も客席も本当に嬉しそうに共有していて、どうしようもない疎外感を覚えた記憶があります。
 予習が足りなかった。たぶんw嵐をさらおうとも、キンキを予習しようとも思わず、なんなら愛・革命すらちゃんと聞かずに足を運んだクリエ(今思うと何を考えてたのか…)
 この人たちのルーツは、ねっこは、嵐なんだと思ったけれど、私が嵐担だったのは1999-2003にかけてだったので、もう私の知らない嵐でした。
 それが、去年の話。
 そこから夏のPZに行って、嵐のコンサートにいって、冬のPZは行けなくて、はやしくんをわたしの一番にするのかどうしようか、あーあーうんうんとなりながら春が来て、歌舞伎がきて。
 わたしは一番にはやしくんを選ばなかったけれども、それでもThey武道がすきだった。
 運よくとれたチケットを手に、会場に足を運んで、入り口で搭乗券をもらって。そこからはほんと、瞬く間。
They武道の様式美は確かにあって、やるんでしょ、デジタリアンから一曲?とか。ソロどうすんの?どの大野くん?とか。それは去年から今年にかけて、私がThey武道と共有した記憶の中からの産物。
楽しくて楽しくて、最後、ぷはー!って息を吐いて、そして。
 途方もねえな、って思いました。途方もないものを見せられたって。
 搭乗券とかジャーニージャーニーとか到着地がOur Dreamみたいなのってごめんだけどわたしには結構どうでもいいなあと思っちゃって(本当にごめん)、それよりもなによりも、「オリジナル曲がないなら作ればいいじゃない」「今日入れなかった人、平日はこれないって人、遠い人、行くから呼んで」って、その姿勢にひたすら、「ああ、」って思った。

 実はね、去年ずっと考えていたことが、「いずれくるお別れがある人を見る覚悟」という話で、わたしと友人はそれを「老犬を見取る覚悟」と呼んでいたんだけれども、それはすなわち、「きっともう、デビューは無理だろう」って思うひとを応援するってどういうことなのかなという話なんです。
 無理って決め付けるなとか、何が起こるかわかんないって、いや本当にそうなんだけど、そうだけれど、でもじゃあ出来ると思ってるの?というのも事実で、最初から諦めてんじゃねえよって話なんだけど、それでも。何回も浮かぶ、「でも」。
 この「でも」については本当に死ぬほど、酒飲みながらパンケーキつつきながら肉ひっくり返しながら、それこそ禅問答のように「でも」「でも」「でも」を友人たちと積み重ねて、「今がよければいいじゃない」「今って本当に今だけなの?今がたくさん繋がって未来になって、そのときいなくなるんだよ?今がいつそのときになるかわからないじゃない」「そのころには飽きてるよ」「わからないじゃない!」「じゃあもう応援しなけりゃいい、デビューできそうな推されだけ見てたらしあわせだよ」「けどあの子たちが好きなんだよ」「いなくなったときに後悔しないようにたくさんみなよ。いなくなったあとにあれをすればよかったこうすればよかったって全部遅いし」「その後悔をしたくないんだよおおおお」っていう、でもの応酬。
 失うのが怖い。失った時泣くのが怖い。もう二度と会えないかもしれないと思うのが怖い。そんな臆病から生まれるたくさんの「でも」。
そのでも、を「やかましいわ!」と払拭したのが、「なければ作ればいいじゃない」「近くにいくよ」だったのかと思います。デビューはもちろんしたい、だろうけど、デビューだけが全てじゃないのも最近の傾向としては事実で。そしてそれにプラスオンされる、「全然諦めてないんだよね俺ら」っていう、殺気立ってる獣のような、それでいて軽やかな風のような、ずっしりとそこにいて輝く石のような。諦めてないんだってさ。本当に?わたし諦めなくていいの?一緒にその夢乗っかっちゃっていいわけ?って思って、じゃあつれてってよ、おっきい会場にも、ちいさい会場でも。土日の公演でさ、大手振ってチケット握っていきたいんだわ。つれてってよその会場に。そんなことを思って、途方にくれた。本当かなあ?っていう気持ちと、本当にしないとなあっていう気持ち。他人事じゃないんですよ。「呼んで」っていうのは、相手に行動を委ねている言葉で。呼ばないとこないんだってさ、They武道。待ってちゃだめなんだってさ、They武道。そっかー。そうだったのか。
 三人でぎゅーって、くっついてひっついて、一人は弾丸みたく、一人は軽やかに、一人はずっしりと、ただただ進んでいく。そういう旅かー。自分たちの夢に到着しちゃうってかー。
 江田ちゃんがきっぱりはっきりと、「不時着しませんっ!」って言ったの。しんじてみよっかな。
 結局どうでもよくなかったんだよね、「Our Dream」!